電子情報通信学会 ヒューマンコミュニケーショングループ 食メディア研究会
 Multimedia on Cooking and Eating Activities, Human Communication Group, IEICE

食メディア研究会

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CM研関係者一時利用 のバックアップ差分(No.1)


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[[料理メディア研究会]]

このページは関係者限定のページです.~
イベントのための情報共有など,専門委員以外も含むイベント関係者での一時的な利用を目的としています.

* [[実用化アプリ作成プロジェクト]] [#rb6d046f]

* 電子情報通信学会誌2010年1月号 小特集「生活に役立つメディア処理 ―料理行動を科学する―」 [#o5939f40]

- 提出された目次案は[[こちら:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/~ozeki/src/CM-article-TC00.doc]]
- 上の目次案の節番号がおかしかったので修正したものが[[こちら:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/~ozeki/src/CM-article-TC01.doc]]


** 日程 [#m707c9f7]

:2009年4月15日|
- 佐野先生 … 「小特集に向けて」 → 尾関
- 編集者 … 各記事「はじめに」 → 尾関
- 尾関 … 上の二つの情報,ページ数のガイドラインなど → 全著者
- 編集者 … 各記事「はじめに」,各著者への要望を添えて原稿執筆依頼 → 各著者
-- 依頼内容は,「この論文のこの部分の話が面白いのでこれについて書いてください」というくらいまで具体的に指示する
:2009年5月31日|
- 各著者 … 原稿 → 担当編集者
:2009年6月中|
- 担当編集者 ← 調整 → 各著者
:2009年6月末|
- 編集者 … 原稿 → 尾関
:2009年7月中|
- 尾関 ← 最終調整 → 編集者
:2009年7月30日|
- (執筆依頼が届いている)編集者 … 最終原稿 → 事務局


** 目次案+概要 [#n9a7683c]

タイトル:料理行動を科学する

+ 小特集に向けて … 佐野~
[[PDF:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/cm-article-1st.pdf]]~
「料理」は人間の重要な生活行動のひとつであり,健康,教育,文化,コミュニケーションなど多方面において日常生活を彩り,人間の心を豊かにしてくれている.「料理メディア研究会」では,このような料理行動に焦点をあて,情報科学分野だけでなく,社会学・心理学・医学などの分野の研究者・技術者が,生活に役立つメディア処理の観点から種々の議論を重ねてきた.本特集号では,「献立をきめる」「料理をつくる」「食べる」の3つの視点から,最近の研究動向を紹介し,情報技術が果たす役割について考える.
+ 献立をきめる
++ はじめに … 井手~
一般に主婦にとって日々の献立決めは大きな悩みであると言われている.献立決めを難しくするのは,食べる側の嗜好,健康,気分を考えながら,作る側の技術や手間,食材の有無,鮮度,旬,価格といった様々な条件が複雑に組み合わさるためと考えられる.本章では,このような要因を考慮した献立決定支援に関する研究事例を3件紹介する.
++ 個人の嗜好と健康を考慮した料理レシピの推薦を目指して … 上田(真)・間瀬[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/1-1-ueda-mase.pdf]]~
調理履歴から算出した食材の得点と、レシピ内における食材の特異度に基づいてレシピの順位付けを行う料理レシピ推薦手法について述べる。食材の得点付けのためにFF-IRFを提案しており、適合率を用いた評価実験により有効性を検証する。また、提案手法を拡張した嗜好と栄養を考慮したレシピ推薦手法について検討する。~
依頼文:献立決定支援にあたり、嗜好と「はじめに」に挙げた他の問題とのバランスを考えていらっしゃるならば、その点について記述していただければ幸いです。
++ 連想しりとり型対話システムによる献立決定支援 … 上田・土屋・小林[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/1-2-kobayashi-ueda.pdf]]~
料理の献立を決めるに際して、食材や料理のジャンル、個人の嗜好や過去の履歴に基づきながら献立を検索しつつ、料理の調理時間や材料に関するレシピの記述を用いる、連想尻取りという対話戦略を使った対話ロボットのユーザとの対話によって、時には発想の飛躍を交えつつ、意外性のある献立決定を支援することができるシステムについて述べる。~
依頼文:対話というアプローチにより,「はじめに」に挙げたどの問題が解決され、献立決定支援が実現されるかという観点でまとめていただければ幸いです。逆に整合性を良くするために、「はじめに」に追記した方が良いことがあれば、早めにお知らせください。
++ 料理番組映像要約による献立決定支援 … 井手[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/1-3-ide-1.pdf]][[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/1-3-ide-2.pdf]][[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/1-3-ide-hamada.pdf]]~
日常生活において、食事の献立決定は大きな課題である。本節では、料理番組映像のアーカイブからレシピを検索する場面を想定し、調理する立場にたった要約映像を制作する手法を紹介する。このようにして作られた要約映像により、レシピ中に出現する調理手順の種類や煩雑さを視覚的に把握できるため、効率的に献立を決定できるようになると考える。~
依頼文:なし
++ まとめ … 井手
+ 料理をつくる
++ はじめに … 山肩・舩冨~
本章では,献立が決まったあと,実際に食材を加工して調理を行なう過程における一連の作業を対象とした研究を紹介する.健康的でおいしい料理を楽しくできるよう支援するシステムへの要求が高まる中,調理を支援するシステムや,調理を介したコミュニケーションを支援するシステムの構築がいくつか試みられている.そこで本章では,調理支援システムの構築に向け,調理状況の観測・把握,調理者が求める支援の推定などの取り組みについて4件,調理に関する教材コンテンツの作成や,遠隔地にいる人同士で一緒に調理を楽しめるコミュニケーショ
ンを支援する取り組みについて2件紹介する.
++ 調理行動モデル(タスクモデル)の記述 … 上田・辻[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-1-miyawaki-ueda.pdf]][[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-1-miyawaki-sano.pdf]][[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-1-hamada-ide-1.pdf]][[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-1-hamada-ide-2.pdf]]~
献立決定支援や、調理行動・状況認識、調理作業支援、調理映像記録、調理における遠隔コミュニケーション、食事の場でのコミュニケーションなどにかかわるシステムの設計の基本となるレシピの記述方式や調理行動モデル(タスクモデル)の記述方式について述べる。~
依頼文:ユーザの自由な調理を許容した調理行動の把握が可能なシステムについて紹介する.献立が決まったら,その材料リストや,加工順序がある程度きまるが,必ずしもその通りに調理するとは限らない.食材を別の物で代用したり,加工手順を
入れ替えたりすることはよくあることであり,ユーザの裁量に任されている部分が多い.このような自由度も含めて計算機が柔軟に処理できるよう,調理におけるプロセスを表現可能なタスクモデルを設計している.
++ 調理観測映像からの調理状況認識 … 美濃[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-3-yamakata-1.pdf]][[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-3-yamakata-2.pdf]][[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-3-yamakata-3.pdf]][[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-3-yamakata-4.pdf]]~
キッチン上方に取り付けたカメラで調理行動を観測した映像から,調理状況を認識するための取り組みについて紹介する.調理動作をモデル化したり,レシピから動作シナリオを獲得することで,調理加工を受けて色や形が変化する食材の追跡・認識を実現する手法について述べる.~
依頼文:カメラだけでなく,RF-IDタグや開閉センサ,立ち位置センサなど様々なセンサを使って,ユビキタスセンサ環境をキッチンに構築し,調理作業の認識と支援を実現する手法について紹介する.
++ 環境知能化による調理行動認識 … 中内[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-2-nakauchi.pdf]]~
キッチン内に配置された様々なセンサ情報を用いることにより,過去に観察された調理事例を基に自動的に調理作業を認識する手法,ならびに調理者が実施すべき次の行動を予測する手法を紹介する.また,調理者の進捗状況に応じて,自動的に調理方法を表示する調理作業支援システムを紹介する.~
依頼文:カメラのみを使って,調理の支援に必要な調理進行把握を可能とする手法について紹介する.まるで料理の先生が隣に立って調理を教えてくれるように,カメラで調理行動を観測し,調理者が調理しているレシピを知識としてその観測映像を
認識する.これにより,適切なタイミングでアドバイスをするシステムの実現を目指している.
++ 調理作業支援のためのインタラクション設計 … 宮脇[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-4-miyawaki-sano.pdf]]~
調理時の支援において,人間の内面状態を推定して適切なインタラクション制御を行う方式について提案する.さらに調理の熟練度や調理者の認知能力を考慮したインタラクションモデルについて議論を行うとともに,ストレスを与えずキッチンが楽しい空間となるようなインタラクション設計について述べる.~
依頼文:ユーザ毎に用意したユーザモデルを使って調理者が支援を求めているかどうかを推定することで,適切なタイミングでのインタラクションを行う手法について紹介する.
++ 仮想アシスタント:調理映像記録のためのインタラクション設計 … 中村[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-5-ozeki-nakamura.pdf]]~
調理行動を知識として記録する際に,料理番組などに登場するアシスタントの持つ機能を提供する人工エージェントについて述べる.仮想アシスタントは,種々のしぐさや質問によって説明者に働きかけ,説明者が十分な説明や行動をとるように促し,わかりやすく情報不足のない映像を得る支援を行う.~
依頼文:一般ユーザが料理番組のようなコンテンツを作成できるよう,説明や質問をしてくれるエージェントについて紹介する.調理者の行動に応じてインタラクションを行う仮想アシスタントを導入することで,調理者が持つ知識をうまく引き出せ
るだけでなく,楽しく作業ができることがわかった.
++ Kitchen of the Future: 調理における遠隔コミュニケーション … 椎尾[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/2-6-siio.pdf]]~
遠隔地に設置したキッチンに,ビデオカメラ,マイクロフォン,LCD,フットスイッチなどを装備し,映像と音を利用した遠隔コミュニケーションを実現した.これにより料理をしながら遠隔地と対話したり,調理の手順を教え合うことが可能になる.函館と東京のキッチンで,それぞれ調理の熟達者と初心者に調理してもらい,調理手順の伝達がスムーズに行えるかを評価した.~
依頼文:フットスイッチで撮影場所が切り替え可能なカメラやディスプレイを備えたキッチンをつかうことで,遠隔地同士でもお互いの様子を把握できる.これにより,スムーズに調理を教え合えるだけでなく,調理を通したコミュニケーションを促
進するキッチンを提案している.
++ まとめ … 山肩・舩冨
+ 食べる:健康支援
++ はじめに … 宮脇・尾関~
「食べる」ことは,我々の日常生活に彩りを与えてくれると同時に,健康を左右する重要な行為でもある.本章では,「食べる」ことを「健康」と「楽しさ」の二つの側面から捉え,情報技術を活用してより良い食事環境を提供することを目指した四つの研究事例を取り上げる.まず「健康」の側面からは,携帯電話を利用した遠隔食事指導と,デジタルカメラ画像を用いた食事バランスの自動推定の研究を紹介する.次に「楽しさ」の側面からは,拡張現実感による視覚的なおいしさの向上と,食事におけるコミュニケーション分析に基づく遠隔共食システムの研究を紹介する. ~
本章全員への依頼文:【健康】木村先生,相澤先生・北村さん・山崎先生;【楽しさ】森さん・椎尾先生,武川先生という位置づけについて説明.
++ 健康と食事 … 木村~
健康に関し食事の要素は大きな位置を占めるが、それ故に様々な情報があふれ、情報の選択に迷うことも多い。個人の状態(健康状態のみならず環境や気分等含む)に適した情報が自動的に選択され適切に提供されるデータベースの構築が今後重要になる。~
依頼文:「健康」のための「食べる」という位置づけで,携帯電話を用いた遠隔食事指導について焦点を絞って執筆いただけますでしょうか.
++ 食事ログ … 相澤・北村・山崎[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/3-4-kitamura-aizawa-1.pdf]][[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/3-4-kitamura-aizawa-2.pdf]]~
“レコーディング・ダイエット”なるダイエットが昨年来話題になっている.食べたものを手書きでメモし,可視化することからダイエットが始まる.我々は,ITを活用した手軽にとれる食事ログを研究している.デジカメ(ケータイ)で食事の記録ができ,画像処理で食事バランスの解析ができ,可視化できれば,多くの人の生活の改善に役立つに違いない.Webアプリとして手軽に使えるシステムも構築中である.以上について概要を紹介する.~
依頼文:「健康」のための「食べる」という位置づけで,食事ログと食事バランスの自動推定について焦点を絞って執筆いただけますでしょうか.
++ テーブル型拡張現実システムの食卓への応用 … 森・椎尾[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/3-1-mori-siio.pdf]]~
食卓の上にプロジェクタとビデオカメラを設置することで,料理内容と,食事の進行状況にあわせて様々な情報を提示するシステムを試作した.調理者はキッチンにおいたタブレットPCにより,プロジェクションする内容を編集できる.これにより,
皿やテーブルを料理に合わせて彩ったり,食材の知識を提示したり,子供が完食することを応援するアニメーションを表示するなどの応用が可能になる.~
依頼文:「楽しさ」のための「食べる」という位置づけで,拡張現実感による視覚的なおいしさの向上に焦点を絞って執筆いただけますでしょうか.
++ 共に食べる場でのコミュニケーション … 武川[[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/3-2-mukawa-1.pdf]][[[PDF]:http://www.ccm.media.kyoto-u.ac.jp/CM/data/200905-IEICE-Article/3-2-mukawa-2.pdf]]~
人の「共食」をコミュニケーションとしてとらえて情報学,心理学,言語学,食生活学を融合したアプローチにより研究する重要性を述べる.友人,家族が集まって食事をするときの視線,食事動作,会話の関係を分析,モデル化をする研究例を紹介し,遠隔共食サポートシステム,共食ロボットなどのシステムの可能性について議論する.~
依頼文:「楽しさ」のための「食べる」という位置づけで,食事コミュニケーション分析と遠隔共食システムについて焦点を絞って執筆いただけますでしょうか.
++ まとめ … 宮脇・尾関


- 没:はじめに … 尾関~
「食べる」ことは,身体の健康を保つだけではなく,共に食べる人との会話や食べること自体の楽しさによって心の健康にも貢献している.個食/孤食の時代といわれる昨今,「食べる」ことによる心の健康を取り戻すための研究事例を2つ紹介する.